きものを「着たい人」を「着る人」に。まるやま・京彩グループ

着方レッスンコラム季節編

簡単な浴衣の畳み方!洗い方や保管方法もご紹介

2024.06.26

こんにちは!


「着たい人を、着る人に」


まるやま・京彩グループです。


花火大会や夏祭りなど、浴衣を着て楽しめるイベントや行事がありますよね。

浴衣は、着物よりも簡単に着付けができるので、着物になじみの少ない人でも「浴衣で楽しみたい」と考えていると思います。

ですが、浴衣でイベントを楽しんだ後は、浴衣のお手入れ方法が気になりますよね。

浴衣を楽しみたいと思っても、その後の事を思えば、気が重くなってしまい、浴衣の購入をためらってしまうのではないでしょうか。

今回は、簡単な浴衣の畳み方や、洗い方(洗濯方法)・浴衣の保管(収納)方法をご紹介します。

1.簡単な浴衣の畳み方!



簡単な浴衣の畳み方をご紹介します。

浴衣の畳み方は「広げる前の状態に戻せば大丈夫」と、簡単に想像してしまうかもしれません。

ですが、浴衣を着た後に畳む時は、広げた時から結構時間が経っているため、なかなか思い出すことが難しいと思います。

ですので、浴衣のたたみ方は「着物」の畳み方と、そこまで変わりませんので、浴衣を楽しむ機会を増やして、畳み方を覚えていきましょう。

①簡単な浴衣の畳み方をご紹介!


浴衣と着物の畳み方は、そこまで大きな違いはありません。

浴衣の畳み方を覚えることができれば、着物もたためますから、少しずつ覚えて着物を楽しんでいきましょう。

  1. 1)浴衣の衿(えり)が左側にくるように、広げて置く
  2. 2)右側の袖を、縫い目・もしくは折り癖のついている部分から折って、一番下になるように敷く
  3. 3)浴衣の下前の前身ごろ(右側)の脇の縫い目から、内側に入れる
  4. 4)衿と肩の部分から、3)で内側に入れた前身ごろの端から、下前の前身ごろの脇の縫い目部分に向けて折り返す
  5. 5)衿の部分を内側に折りこむ
  6. 6)左側の衿や上前の前身ごろを、4)で折り返した部分に合わせる(衿は衿に、身ごろは身ごろに重ねる)
  7. 7)上前の身ごろの脇の縫い目と、既に畳んでいる下前の脇の縫い目を重ねて、背中の縫い目を折る
  8. 8)左側の袖を縫い目・または折り癖のある部分から折り、身ごろの上に折る
  9. 9)浴衣の衿の下の部分を目安にして、半分になるように折る


浴衣や着物は、販売しているショップによって、たたみ方が多少変わります。

ですが、基本的な畳み方は、どのショップも変わりません。

②浴衣(着物)を畳む時の注意ポイント


浴衣(着物)を畳む時の注意ポイントをご紹介します。

浴衣を畳む時は、脱いですぐに畳むことはやめましょう。

浴衣を脱いですぐに畳んでしまうと、湿気や汚れが残ってしまい、カビや黄ばみの原因になります。

浴衣を脱いだ後は、着物ハンガーにかけて、風通しの良い場所で「陰干し」をしましょう。

2.浴衣の洗い方(洗濯方法)をご紹介



簡単な浴衣の洗い方(洗濯方法)をご紹介します。

①浴衣を洗う前に、確認すること!


浴衣を洗う前に、確認しておかないといけないことを、ご紹介します。

1.浴衣の洗濯表示を確認


浴衣の脇の縫い目の部分に「洗濯表示」が付いています。

洗濯表示の中に「手洗いマーク」がありますので、確認しましょう。

桶(洗面器)に手の絵が付いているマークが、手洗いマークです。

このマークに「×(バツ)」印が付いていなければ、自宅で手洗いが可能です。

そして取り扱いができる温度も表示されていますから、温度も確認しておきましょう。

2.浴衣が色落ちするかを確認!


華やかな浴衣も多いですが、特に、色や柄が濃い浴衣は「色落ち」してしまうこともあります。

柄の部分に色が混ざったり、全体的に色が抜けてしまうかもしれません。

色落ちのチェック方法は下記になります。

  • ・浴衣の目立たない部分の色のついているところに、白い布に普段使っている洗剤を付けてこする
  • ・白い布に、色が付いていなかったら、問題なし


白い布に色が付いている場合は、色落ちしているので、家庭での洗濯は控えて、クリーニング店でお手入れをお願いしましょう。

3.浴衣に汚れが付いていないかの確認



浴衣に、汚れやシミが付いている場合は、浴衣を洗う前に汚れを落としておきましょう。

浴衣には、下記のような汚れが付いていることもあるので、洗う前に確認して部分洗いをしておきましょう。

  • ・衿元のファンデーション…衿元は化粧品が付きやすいので、クレンジングオイルを汚れのある部分に付けて、優しく揉み洗いをして、綺麗な水ですすぐ
  • ・裾の泥汚れ…汚れを乾燥させて、こびりついている泥を落とす。その後、中性洗剤を付けて、優しく揉み洗いをして、綺麗な水ですすぐ
  • ・食べ物汚れ…食器洗い用の洗剤を汚れに付けて、優しく擦り合わせて、綺麗な水ですすぐ


汚れの種類によって、落とす洗剤は変わりますが、下記のように考えれば、覚えやすいですよ。

  • ・化粧品汚れは、メイク用品なのでクレンジングオイル
  • ・泥汚れは、衣料用の洗剤
  • ・食べ物の油汚れは、食品を扱う食器用洗剤


浴衣を洗う前に、部分的な汚れは落としておきましょう。

②浴衣の洗い方(洗濯方法)


浴衣の洗濯表示を確認して、小さな汚れのチェックが終わったら、浴衣の洗濯をしていきます。

1.浴衣を手洗いする方法


浴衣は、手洗いもしくは洗濯機で洗うことができます。

まずは、手で洗う場合の洗い方をご紹介します。

  1. 1)型崩れを防ぐため、浴衣をたたむ
  2. 2)洗面台やたらいなど、水やぬるま湯をためて、中性洗剤(衣類用洗剤)を溶かして入れる
  3. 3)畳んだ浴衣をつけて、押し洗い
  4. 4)汚れた水(お湯)を変えて、綺麗な水(お湯)ですすぐ
  5. 5)洗濯ネットに入れて、1分ほど脱水にかけて水分を飛ばす


手で洗う場合でも、水分を飛ばすために洗濯機で脱水をしますから、最初から洗濯ネットに入れて洗っても大丈夫です。

2.浴衣を洗濯機で洗う方法


浴衣を洗濯機で洗う場合の、洗い方をご紹介します。

  1. 1)浴衣をたたんで、洗濯ネットに入れる
  2. 2)洗濯機に浴衣を入れて、「おしゃれ着もしくはドライコース」で洗う


洗濯機によって、洗うコースの名前が違うかもしれませんが、優しく洗うコースで浴衣を洗濯します。

下記が、浴衣を洗濯機で洗う場合の注意ポイントです。

  • ・洗濯ネットは、たたんだ浴衣のサイズと同じサイズを選ぶ
  • ・粉の洗剤は、洗剤が溶けきらず残ることもあるので、液体の洗剤を使う


洗濯ネットが大きすぎる場合は、浴衣をたたんで入れても、洗濯機の回転で浴衣が広がり、シワが付いてしまうこともあります。

③浴衣を洗ったら、陰干しで乾かす


浴衣を洗った後は、乾かします。

洗濯機の乾燥機能を使うと、大きなシワが入ることもあるので避けましょう。

浴衣の干し方は、風通しの良い場所で、直射日光に当てないように干します。

普通のハンガーでは、袖の部分まできちんと広げることができないので、下記のアイテムで干していきましょう。

  • ・着物ハンガー
  • ・突っ張り棒か、園芸用の棒を洋服用のハンガーの下の部分に括り付けて、簡易的な着物ハンガーにする


着物ハンガーがあれば、どの着物でも干すことができますので、1本用意しておけばとても便利です。

④浴衣のアイロンのかけ方


浴衣を洗った後は、陰干しして、シワの無い状態にするために、アイロンをかけておきましょう。

1.浴衣にアイロンをかけるためのアイテムは?


浴衣にアイロンをかけるための道具(アイテム)をご紹介します。

  • ・アイロン
  • ・霧吹き
  • ・当て布(ハンカチで代用可)
  • ・のり剤(あれば)


アイロンは、スチーム機能はなるべく使わないようにしましょう。

スチームが出てくる穴から、水滴が垂れて「水シミ」ができることもありますので、当て布をして霧吹きを使うことをおすすめします。

2.浴衣にアイロンをかける方法


浴衣にアイロンをかける手順をご紹介します。

  1. 1)浴衣の洗濯表示タグで生地を確認して、アイロンの温度を設定する(綿は高温・化繊は中温で)
  2. 2)浴衣をアイロン台に広げて、浴衣の上に当て布を置いて、霧吹きで少し湿らせてから、シワを伸ばすように、全体にアイロンをかける
  3. 3)浴衣をたたみながら、縫い目や折り目にアイロンをかける
  4. 4)アイロンが終わったら、湿気を取るために、広げて冷ましておく


浴衣を洗濯した後は、折り目が消えていたり、シワが付いていることもあるので、しっかりアイロンをかけておきましょう。

3.浴衣の保管(収納)方法をご紹介



簡単にできる浴衣の保管方法をご紹介します。

大切な浴衣や着物は、きちんと収納して保管することで、長く楽しむことができます。

しっかりお手入れをして、保管しましょう。

①浴衣を保管する前に


浴衣を保管(収納)する前に、気を付けておきたいことがあります。

それは「湿気を取るために陰干しをする」ことです。

湿気は、浴衣だけでなくお洋服や布製品に「カビ」を発生させます。

大事な衣類を、カビだらけになってしまったら、再び着ることが難しくなるので、カビが発生しないように、予防していきましょう。

②浴衣の保管(収納)方法


浴衣や着物は、風通しの良い場所に保管(収納)することが望ましいです。

そのため、昔から「桐たんす」が着物や浴衣の定位置になっていました。

ですが、桐たんすを置くスペースの確保が難しい場合もありますよね。

その場合は、下記でも代用ができます。

  • ・収納ケース
  • ・普段使っているタンス


収納ケースや普段使っているタンスでも、浴衣を二つ折の状態で収納できる幅があるなら、浴衣の収納や保管ができますよ。

③浴衣を保管(収納)する時に必要な小物


浴衣を収納ケースに保管する時に、必要なアイテムをご紹介します。

  • ・たとう紙…通気性がよく、除湿効果もある和紙で作られた、着物(浴衣)を包んで収納できるアイテム
  • ・防虫剤…保管している時に、虫に食われないようにするアイテム
  • ・除湿剤…収納ケース内の除湿をするアイテム


防虫剤と除湿剤は、色々な種類が販売されていますが、一度購入したものは「使い切って」から新しいものを購入することをおすすめします。

防虫剤や除湿剤は、メーカーによって使われている薬剤の配合も変わりますので、違う種類の防虫剤・除湿剤を桐たんすや収納ケースに入れると、化学反応を起こして「シミ」ができる恐れがありますので、注意しておきましょう。

4.まとめ



今回は、簡単な浴衣の畳み方や、洗い方(洗濯方法)・浴衣の保管(収納)方法をご紹介します。

  • ・浴衣のたたみ方を覚えておけば、着物を畳むこともできます
  • ・自宅でも浴衣の洗濯は可能
  • ・しっかりと保管(収納)しておけば、来年もその浴衣を楽しむことができる


浴衣は、その時の趣味や年齢によって選ぶ柄や色が変わってきます。

毎年、同じ浴衣を着ていても、髪型や帯を変えれば印象が変わりますし、着物ほどお値段も高くはないので、数枚用意して、気分に合わせて着る浴衣を選ぶことも楽しいですよ。

浴衣は洋服と同じように、簡単にお手入れができるので、暑い季節も華やかな浴衣で涼しく過ごしましょうね。

まるやま・京彩グループでは、着物好きの皆さんがステキな着物ライフを送れるよう、お役立ち情報発信をしていきます!

着物のことをもっと知りたい、着物をもっと楽しみたい、そんな声にお応えするブログを目指しています。