着方レッスンコラム基本知識編
雪輪柄の着物を着よう!季節感あるコーディネートの楽しみ方
2025.01.15

こんにちは! 「着たい人を、着る人に」 まるやま・京彩グループです。
着物の柄にはそれぞれ季節やふさわしい組み合わせがあります。それらをうまく組み合わせるのも、着物ならではの楽しみ方です。本記事は、冬をはじめとして楽しめる柄のひとつである「雪輪柄」の魅力とコーディネートの仕方について解説します。
冬ならではの柄やその組み合わせにお悩みの方に役立つ内容となっています。興味を持たれた方は、ぜひご覧ください。
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雪輪柄とは

雪輪柄とは、雪の結晶を6弁の花のように表した文様で、その見た目から雪が輪のようになっているように見えます。雪の結晶が輪になっているだけでなく、その中に植物の柄が描かれたものもあります。
春が近付くと雪は徐々に解けますが、その残りがまだらになった姿を図案化したのが、雪輪柄です。
雪輪柄を楽しめる季節
雪輪柄は元々、春の始まりを告げる残雪の景色を象徴しています。では、雪輪柄を楽しめるのはその時期だけなのでしょうか?実は、そうではありません。
江戸時代には夏に涼を感じるために、あえて雪やそれに関連した柄の浴衣を着ていました。したがって、雪輪柄もほぼ通年着ていられる柄となっています。もちろん、冬シーズンに着ても問題ありません。
コーディネートを工夫すれば、様々な季節を楽しめるのが、雪輪柄の魅力です。
雪輪柄を楽しむコーディネート例

ではそんな雪輪柄ですが、冬にコーディネートする場合、どのような楽しみ方ができるのでしょうか。次は具体的な冬に楽しめるコーディネート例をご紹介します。
冬の花と合わせて季節を楽しむ
冬はほかの季節に比べると花は少ないですが、椿や梅などが着物や小物の柄によく採用されています。雪輪柄の着物に冬の花の入った小物を合わせれば、冬らしいコーディネートの完成です。
コーディネートの多くを占める着物と帯を雪や氷を連想させる雪輪柄などのアイテムで統一し、髪飾りや帯留めを冬の花にするのも素敵な組み合わせです。
冬の花は鮮やかな赤などのハッキリした色が多いため、コーディネートの差し色としても活躍します。うまく取り入れられれば、冬らしさと個性を両立することも可能です。
吉祥模様と組み合わせてクリスマスやお正月を演出
吉祥模様との組み合わせは、お正月などのおめでたい時期におすすめです。
吉祥文様はそれを手にした人や身に付けた人の幸せを願って付けられる伝統的な文様です。おめでたいとされる動物や植物を絵柄にしたもので、着物の場合お正月や結婚式などで用いられます。
- 七宝
- 松竹梅
- 瑞雲
- 鶴亀
実は、雪輪もこの吉祥模様のひとつです。雪輪柄に慶事の内容に合わせた別の吉祥模様を組み合わせることで、冬らしく、かつおめでたい場を盛り上げるコーディネートができます。
吉祥模様には月ごとにふさわしい柄がありますが、雪輪柄は12月と1月にぴったりです。伝統的な柄だけでなく、クリスマス模様など新しい柄を取り入れるのも面白い組み合わせです。
また、雪輪柄をはじめとする吉祥模様は、幾何学模様が多く、コーディネートしやすい点も魅力です。冬の着物コーディネートに迷ったときでも、雪輪柄は簡単に合わせられます。
春の柄を合わせて季節の移り変わりを楽しむ
雪輪柄はもともと雪解けの姿を文様化したものです。春の花や春をイメージする柄と合わせる楽しみ方もあります。
雪輪の中にほかの文様を入れる「雪輪取り」と呼ばれるタイプのデザインなら、なかの文様と合わせたコーデもできます。
このほか、以下のようなコーディネートで、間接的に冬から春への移り変わりをイメージさせる楽しみ方もあります。
- 雪輪柄の着物に若草色などの春をイメージさせるカラーの羽織を合わせる
- 雪輪柄の着物に梅や鶯などの春を連想させるデザインの小物を合わせる
着物のコーディネートと言うと、着物や帯を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は半衿や帯留め、草履なども重要なポイントです。統一感を持たせたコーディネートも素敵ですが、異なる小物を組み合わせて物語のような雰囲気を作り出すのも、着物の楽しみ方の一つです。
シンプルなデザインを色で楽しむ
雪輪柄の中には、ワンポイントのように柄が配置されたデザインのものもあります。うしたタイプは、地の色に合わせて帯や小物を選ぶことで、上品なコーディネートが完成しますので、おすすめです。
着物の地の色を楽しむコーディネートで重要なのが、着物と小物のトーンです。地の色と大きく異なるトーンの小物を合わせてしまうと、ちぐはぐな印象を生み出してしまいます。
着物の地が濃い色の場合は同じくらい色合いのものを合わせると、元気でパキッとした印象を生み出せます。優しい雰囲気を演出したいなら、柔らかいトーンの物で統一しましょう。雪輪柄が目立ちにくい着物は、地の色に注目してコーディネートしてみてください。
大きな雪輪柄の帯を合わせる
雪輪柄は着物だけでなく帯にもよく採用されています。シンプルなデザインの着物に大きな雪輪柄がデザインされた帯を合わせることで、モダンなコーディネートを楽しめます。
このコーディネートは着物と雪輪の柄がポイントです。着付けの際は以下のポイントに注意しましょう。
- 着物の色や柄が帯とケンカしないか
- 帯を締めたときに雪輪柄がきちんとコーディネートのポイントとなる位置にあるか
着物や小物の合わせ方だけでなく、帯の柄の位置にも注意しなくてはならない点が少し大変ですが、だからこそ楽しい着こなしともいえます。
まとめ
雪輪模様はほぼ通年楽しめる柄ですが、冬ならではのコーディネートを楽しめる柄でもあります。こちらで紹介した組み合わせは、そのほんの一部です。このほかにも素敵な組み合わせはたくさんあります。
さまざまな組み合わせを試して、自分が一番楽しめるコーディネートを探してみてください。
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