きものを「着たい人」を「着る人」に。まるやま・京彩グループ

着方レッスンコラム基本知識編

着物の着付け裏技!美しい着姿を作る方法をご紹介

2024.05.08

こんにちは!


「着たい人を、着る人に」


まるやま・京彩グループです。


せっかく着物を着るなら、着姿を美しく見られたいですよね。


着姿を美しく魅せるためには、着崩れないように着付けをしっかり行うことも大切ですが、全てをきっちり行うことを気にかけてしまうと、「着物を着ること」を億劫に感じてしまうかもしれません。


せっかくの着物ですから、楽しんで着たいですよね。


今回は、着物の着姿を美しく魅せる着付けのポイントや所作、裏技をご紹介します。



1.着物の着姿を美しく魅せる着付けポイントをご紹介

着物着姿

着物の着姿を美しく魅せる着付けポイントをご紹介します。



①着物の着姿を美しく魅せる着付けポイント「着物編」


着物の着付けで着姿を美しく魅せるポイントは、下記になります。


  • ・着物のシワ
  • ・着物のたるみ

それぞれご紹介します。



着物のシワ


特に、帯回りの部分にシワができやすいです。


帯を巻く前に、おはしょりの処理をして前身ごろのシワや、背中のシワも忘れずに身八ツ口に流して、整えましょう。


身八ツ口のあいている部分も、後見ごろを前身ごろでかぶせるようにすれば、肌も見えませんし、シワの処理もできます。


この処理は、帯を結んでから行おうとしても、帯が邪魔でうまくできません。


帯を巻く前に、しっかりシワの無い状態にしておきましょう。



着物のたるみ


着物を着ていると、「ダボッ」とした印象に見える時がありませんか。


衿があきすぎているわけではないのですが、着物に「たるみ」があると、なぜかダボダボしている印象を与えます。


着物のたるみがある状態とは、帯の上に着物が乗っているような状態です。


「胸元の補正が足りない」ということではなく、着物が身体にフィットしていなくて「ゆとり」ができているような状態です。


この場合、おはしょりの処理が原因ではなく「着ている人の動きが大きい」ことが、原因の一つです。


腕を高く上げた時、お洋服を着ている時でも、脇の部分から胸元にかけて、上にあがりますよね。


お洋服の場合は、腕を下ろせばそのまま、洋服の布地が下におちますが、着物の場合はお腹周りを帯で固定しているので元に戻りません。


一度、上がった布地は元に戻らず、胸元から帯の上部分に乗っている状態(たるみ)になるのです。


このたるみを防ぐ方法は「腕を高く上げないこと」です。


着物を着ている時は、腕を高く上げすぎないように注意しましょう。



②着物の着姿を美しく魅せる着付けポイント「帯編」


着物の着姿を美しく魅せる帯の着付けポイントは、結ぶときです。


帯は、しっかり結ばないと崩れてしまい、着姿を美しく魅せることはできません。


帯を締めるときは、下記に注意してください。


・帯の下の部分を持ち、締める


帯の上の部分を持って締めると、お腹が圧迫され時間が経つにつれて苦しくなってきます。


さらに帯の上の部分は、帯枕の紐や帯揚げを結んで入れるので、さらに隙間が無くなりきつく感じてしまうのです。


帯の下の部分を締めることで、帯の上の部分に入れる紐類の受け皿になります。


そして何よりも、下の部分を締めることで「シルエット」が良くなり、着姿も美しく見えますよ。



2.着物の着姿を美しく魅せる裏技を紹介

着姿

着物の着姿を美しく魅せる着付けの裏技を紹介します。


着物の着姿を美しく魅せるだけでなく、着付けを簡単にしてくれる裏技アイテムです。



①着物の着姿を美しく魅せる、衿元の裏技「半襦袢で衿元をキリッと」

半襦袢

着物の時は、長襦袢に「衿芯」を入れるので、衿も綺麗に決まります。


ですが浴衣の時は、長襦袢を着用しないので「衿元がヨレヨレになってしまう」という問題があります。


そこで、浴衣の時に活躍する「半襦袢」をご紹介します。


「半襦袢」とは、肌襦袢と長襦袢の中間のようなもので、長襦袢のように衿が付いていて、商品によっては「衿芯」を入れることが可能です。


丈の長さは、腰の下の部分くらいです。


肌襦袢の代わりに、半襦袢を裾除けと一緒に使いましょう。


浴衣を着用する時、衿の部分に「飾り衿」を付けておしゃれに楽しむこともできるので、おすすめです。



②着物の着姿を美しく魅せる裏技「おはしょりに芯を入れる」

おはしょり

着物の着付けで、手間取ってしまう部分は「おはしょり」ではないでしょうか。


着付けでおはしょりを作ってすぐの時は、綺麗にできても、上に腰紐や伊達締めと、次々と重なっていくたびに下記のようになってしまうこともあります。


  • ・おはしょりが、紐に巻き込まれて折りあがる
  • ・おはしょりがしわになる

そのような場合におすすめのアイテムがあります。


それは「おはしょり芯」です。


最初におはしょりを作った時に、「左前身ごろの部分からおはしょりの内側に入れる」という、簡単に使用できる裏技アイテムです。


この「おはしょり芯」を入れることで、おはしょりの部分がシワになりにくくなるので、着姿も美しく保てますよ。



③着物の着姿を美しく魅せる裏技「帯編」

帯

背中で綺麗な「お太鼓結び」を作る裏技です。



着物の着姿を美しく魅せる帯の裏技「改良帯枕を使う」


お太鼓結びは、背中で結びますから、最初のうちはなかなかうまくいかず、手間取ることも多いでしょう。


帯を綺麗に結ぶ裏技として、「改良された帯枕を使う」ことです。


名古屋帯でお太鼓結びをする時、一番苦労する部分は「帯の柄を綺麗に見せること」ではないでしょうか。


「改良帯枕」は、先に「柄がよく見えるように、帯山になる部分に先にセットする」ことができるアイテムです。


この改良帯枕を使えば、背中の部分の柄を先に決めておくことができるので、帯を締めて「鏡を見ながら帯の柄を見て、帯枕をセットする」という手間を省くことができますよ。



着物の着姿を美しく魅せる帯の裏技「お太鼓の下の部分をピシッと」


着物の着姿を美しく魅せる帯の裏技で、「お太鼓の下の輪の部分に、紐をとおして固定する」という方法があります。


用意する小物は「腰ひも2本」です。


その方法は、着付けで帯を結び、お太鼓の上の部分を決めて帯枕を付けた後に行います。


・帯のたれの長さを決める


裏技を使わない場合は、ここから残った帯を内側に入れて、お太鼓を作っていきます。


裏技は、下記の流れで行います。


  1. 1)帯のたれの長さを決めたら、ずれないように腰ひもで仮止めをする
  2. 2)残った帯を内側に入れ、お太鼓の下の輪の部分に紐を通す
  3. 3)お太鼓の下の輪の部分に、紐を通したまま、お太鼓の大きさを整える
  4. 4)お太鼓の大きさを決めたら、帯の下線に沿うように、お太鼓の下の輪の部分に通した紐をしっかり結んで、帯の下の部分から帯の中に隠す
  5. 5)帯の手先を、お太鼓の下線に沿うように中に通す
  6. 6)帯締めを通して、締める

お太鼓結びの下の部分が、ピッタリと身体に沿うので、帯結びもスッキリ見えます。



④着物の着姿を美しく魅せる裏技「羽織を着用する」

羽織

着物の着姿を美しく魅せる裏技として、「羽織を着る」ことも方法の一つです。


羽織は、「寒い季節に着るもの」と思うかもしれませんが、着姿を美しく魅せてくれるアイテムでもあるのです。


羽織を着物の上から着用すれば、おはしょりや身八ツ口のシワやたるみだけでなく、帯がズレた場合でも、隠すことができます。


暑い季節でも着ることができる、レースや紗(しゃ)で作られている「夏用コート」もありますので、おしゃれに着物を楽しんでくださいね。



3.着物の着姿を美しく魅せる方法!

着姿

着物の着姿を美しく魅せるためには、着崩れないように着付けで工夫をして、補助として裏技的なアイテムを使うことで、簡単に着付けを行うことができます。


ですが、着物の着姿を美しく魅せる最良の方法は「正しい姿勢」をすることです。



①着物の着姿を美しいと感じる時はどんな姿?

美しい着姿

まずは、着物の着姿が美しいと感じる姿を想像してみましょう。


想像することが難しい場合は、雑誌やチラシで着物を着ているモデルさんを参考にしてみましょう。


着物モデルさんたちは、下記のように見えませんか。


  • ・背筋が伸びている(猫背ではない)
  • ・肩が前に倒れてない(肩がすぼまっていない)
  • ・足元が内また

とてもスッキリしていて、美しい着姿ですよね。



②着物の着姿を美しく魅せるためにはどうする?

着物

着物を着ているモデルさんたちの着姿を見習うためには、どのあたりを注意しておいた方がいいのでしょうか。


<h4>着物の着姿を美しく「背筋を伸ばす」</h4>

洋服の時と違い、着物を着るときは「帯」をお腹に結びます。


帯を締めると、背筋が伸び、猫背にはなりにくいのではないでしょうか。


着物の着付けが終わったら、自分の立ち姿を鏡で横から見てください。


もしも、前かがみになっていたら、胸を張って背筋をピンと伸ばしてみましょう。


それだけでも、鏡に映る着姿は変わりますよ。


<h4>着物の着姿を美しく「動きを小さくする」</h4>

着物の着姿を美しく魅せるコツは、動きを小さくすることです。


  • ・腕を肩より上げない
  • ・腰からひねらない(身体全体で振り向く)
  • ・歩く時は、小股で内またにして歩く(大股で歩かない)

着物を着た時に動きを小さくすることで、着崩れを防ぎ、着姿を美しく魅せてくれます。


<h4>着物の着姿を美しく「所作は丁寧に」</h4>

「動きを小さく」にも沿いますが、着物の着姿を美しく魅せるコツとして「一つ一つの所作を丁寧にすること」という方法もあります。


例えば下記のような方法です。


  • ・腕を上げるときに、もう片方の手を袖口に添える
  • ・歩く時は、裾がめくれないように、手を上前の端の部分に添える
  • ・立つときは、両手を身体の前に(身体の両脇でダラッとさせない)
  • ・座るときは、背もたれに身体を預けない

最初のうちは、着物を着るだけで精一杯かもしれません。


ですが、着物を着ていくうちに自然と背筋も伸びてきますし、着崩れないように少しずつ気をつけていれば、慣れてきますので、難しく考えなくても大丈夫ですよ。



まとめ

今回は、着物の着姿を美しく魅せる着付けのポイントや所作、裏技をご紹介しました。


  • ・着物の着崩れは、着姿を美しく魅せることができない
  • ・裏技的なアイテムの使用は、着付けを簡単にするだけではなく、美しい着姿を作る
  • ・着物を着た時の所作は、美しい着姿に魅せてくれる

着物の着付けが簡単にできて、着姿も美しく魅せられれば、さらに着物生活も楽しくなりますよね。


着物の着付けの基本を押さえつつ、裏技アイテムを使って、美しい着姿で楽しみましょうね。


まるやま・京彩グループでは、着物好きの皆さんがステキな着物ライフを送れるよう、お役立ち情報発信をしていきます!

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