きものを「着たい人」を「着る人」に。まるやま・京彩グループ

着方レッスンコラム基本知識編

着物での移動を快適に!着崩れしない車・電車でのお出かけ時のコツ

2024.11.13

こんにちは! 「着たい人を、着る人に」 まるやま・京彩グループです。


着物を着て出かける時、車や電車での移動にはいくつかのポイントに気をつけると、より快適に過ごせます。


せっかくの着物姿を美しく保ちつつ、移動の際に感じやすい疲れや不便さを解消するためのコツをご紹介します。

1. 着崩れを防ぐための着物の着方と工夫

移動中に特に気になるのが、着物の「着崩れ」です。せっかく綺麗に着付けても、歩行や車・電車での座り方によっては着物が崩れてしまうことがあります。移動を考慮した着付けや工夫を取り入れることで、着崩れを防ぎ、移動もより快適になります。


着付けの際に重視するポイント

着物を着る際は、着崩れ防止のために腰回りをしっかりと固定することが大切です。

例えば、腰ひもを少しきつめに結ぶことで、移動中の動きによるずれを防ぎやすくなります。

また、伊達締めや帯締めなどもきちんと締めることで、全体が安定し、座ってもずれにくくなります。


移動中の姿勢の工夫

車や電車で座る際は、背もたれにもたれかかりすぎず、少し前かがみの姿勢を保つと帯がつぶれにくくなります。

特に車の座席はクッションが柔らかいことが多く、深く座ると帯の形が崩れやすいため、クッションやタオルなどを腰に挟んでサポートすると良いでしょう。

足を組むのも、着物が乱れる原因となるので避け、膝を揃えて背筋を伸ばして座るように心がけましょう。


持ち物で着崩れ防止

小さな安全ピンや予備の腰ひもを持ち歩くと、外出先で着崩れた際の応急処置に役立ちます。

また、折りたたみ式のミラーやリップクリーム、ハンカチなど、こまめにチェックしながら整えることで、美しい着物姿をキープできます。


2. 車での移動時に気をつけたい着物のポイント

着物での車移動には、ドレスコードが特殊なために、いくつかの準備や注意点があります。

シートや運転姿勢、シートベルトの使い方など、着物を汚したり崩したりせずに済むポイントを押さえましょう。


座席に敷物を用意する

車のシートに直接座ると、着物が摩耗しやすくなります。薄手のブランケットや大きめのハンカチを敷くことで、シートの摩擦から着物を守ることができます。

特に絹などの繊細な生地の場合は、摩耗や汚れが気になるため、クッションカバーやシートプロテクターなどを用意しておくと良いでしょう。


シートベルトの使い方

シートベルトが帯に直接触れると、帯がつぶれたり、シワができる原因になります。シートベルトを腰のやや下あたりで軽く通すことで、帯や着物が潰れるのを防ぐことができます。

また、シートベルトの上から柔らかいタオルなどを巻いて保護すると、着物への摩擦を軽減できます。


運転時の着物に適した工夫

運転をする際には、座り心地が安定するように、帯の位置や座り方に気を配りましょう。帯が背もたれに直接当たる場合は、クッションを腰の部分に挟むことで圧力を分散できます。

また、着物の袖がハンドルに巻き込まれないように、袖口を軽く折りたたんでおくと運転が楽になります。


ドアの開け閉め時の注意

着物の裾や袖がドアに巻き込まれやすいので、車から降りる際やドアを閉める際には、着物の裾を軽く持ち上げて、しっかりと袖や裾を確認しましょう。


3. 電車での移動時に着崩れを防ぐコツ

電車での移動は、混雑や立ったり座ったりする動作があるため、特に注意が必要です。満員電車でも着崩れを防ぎ快適に過ごすためのコツを押さえ、移動中も美しい着物姿を保ちましょう。


混雑する時間帯を避ける

混雑した電車では、着物が周囲と接触して着崩れや傷みの原因になります。朝の通勤時間や夕方の帰宅ラッシュは避けて移動すると、比較的快適に過ごせます。

やむを得ず混雑時に移動する際は、袖や裾が他の人に当たらないように注意しましょう。袖を体に近づけて軽くたたんで持つと、着物の形が保ちやすくなります。


立ち方と座り方のコツ

電車内での立ち方や座り方に工夫を加えることで、着崩れを防ぎやすくなります。立つときは、足元を少し開いて重心を安定させ、揺れに備えましょう。吊り革や手すりを掴むとさらに姿勢が安定し、着物が崩れにくくなります。

座るときは、帯や裾がつぶれないよう膝を揃えて丁寧に着席します。膝に手を置いて姿勢を保つことで、着物の美しいラインを守りながら安定感も得られます。


降車時の工夫

電車を降りる際には、裾や袖が引っかからないよう気をつけましょう。改札口やエスカレーター付近では、特に裾が床に触れないように少し持ち上げて移動すると汚れを防ぎやすくなります。

また、袖を軽くたたんで持つと、袖の広がりを抑えられ、着物全体の美しさが保たれます。


4. 着物での移動をより快適にする便利アイテム

快適な移動を支えるための小物を活用すると、着崩れを防ぐことができ、移動中のストレスが軽減されます。着物姿を美しく保ちながら、より快適に移動できるアイテムをご紹介します。


携帯用ミニクッション

座席に敷くことで帯への圧力を和らげるだけでなく、姿勢を保ちやすくなるアイテムです。軽量でコンパクトに持ち運べるものを選ぶと、電車や車での移動が一段と快適になります。


予備の腰ひもや伊達締め

移動中に万が一着崩れが起きた場合に備え、腰ひもや伊達締めを予備として持っていると安心です。簡単に修正できるため、外出先でもきちんとした着物姿を保つことができます。


シワ防止のスプレーや小型の霧吹き

座っている間にできる着物のシワを軽減するための便利アイテムです。シワ防止スプレーや霧吹きをさっと吹きかけると、見た目がさらに美しく保たれます。


まとめ

着物での車や電車の移動は、工夫次第でとても快適になります。着物が着崩れないようにする工夫や、持ち物で快適さをアップさせることが大切です。移動時間も美しい姿で過ごし、目的地に着いたときに最高の状態を保てるように準備を整えましょう。着物でのお出かけを、気軽に楽しんでみてください。


まるやま・京彩グループでは、着物好きの皆さんがステキな着物ライフを送れるよう、お役立ち情報を発信していきます。


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