着方レッスンコラム基本知識編
着物に使うカイロは何を選べばいいの?選び方と使いこなし方
2024.12.25
こんにちは! 「着たい人を、着る人に」 まるやま・京彩グループです。
冬の着物はこの時期ならではの装いを楽しめますが、寒さも感じやすいため悩ましいものです。寒さを少しでも防ぐためにカイロを使おうかと考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、着物でカイロを使うときは、洋服のときとは異なる注意点があります。今回は、着物でカイロを使うときの選び方と使いこなし方についてお伝えします。
目次
着物に使うカイロは「貼らないタイプ」を選ぶ
着物でカイロを使いたい場合は、必ず「貼らないタイプ」を選びましょう。貼るタイプのカイロをインナーや着物に貼り付けてしまうと、着付け後に剥がすことが困難になります。そのまま我慢して使い続けると、低温火傷などにつながる恐れもあるため、大変危険です。
着物着用時にカイロを使いたい場合は、必ず貼らないタイプを選びましょう。
着物やインナーにカイロを貼らなくても大丈夫?
着物を着る時、補正用のタオルや帯によって身につけているものが密着している状態です。そのため、体幹は意外と寒さを感じません。寒いからといって、インナーなどにカイロを貼ってしまうと、かえって熱く感じてしまうこともあります。
着物を着ているときに寒さを感じるのは、冷たい空気にさらされやすい以下の部分です。
- ・首や首元
- ・手首
- ・足首
これらの部位を温める場合、貼らないカイロを寒い部位に押し当てる方が温まります。また、ほかの防寒器具を併用するのもいい方法です。
どうしてもカイロを使いたい場合のアイデア
とはいえ、どうしてもカイロを使いたい場合もあるでしょう。そのような場合は、以下の方法を用いてください。
カイロを入れるポケットがあるマフラーを使う
冬用のマフラーやショールの中には、貼らないカイロを入れるためのポケットが付いているタイプがあります。このタイプなら、低温火傷の危険を避けつつ、首回りを温められます。マフラーを着用できるシーンであれば、こうした便利グッズを使うといいでしょう。
カイロがこぼれてしまう心配がありますが、熱に強い素材でできたショールなどでカイロを包み、首に巻く方法もあります。この時は包みやすいように、幅広の物を選ぶのがおすすめです。
草履を脱ぐシーンがないなら靴用カイロを使う
草履を脱ぐ必要がないなら、靴用カイロを使うのもおすすめです。草履なら熱くなったらすぐ剥がせるため、貼るカイロを使っても問題ありません。街歩きや観劇など、草履を脱がない場面では使ってもいいでしょう。
なお、和服用ストッキングと足袋を重ね履きする防寒対策を取る際に、ストッキングに靴用カイロを貼り付ける方がいますが、これもほかの部位に貼り付けたとき同様、低温火傷の恐れがあります。このやり方は避けましょう。
カイロ以外の防寒対策
カイロが使えない場合でも、防寒対策をしっかりすれば寒い冬でも着物の装いを楽しめるようになります。カイロ以外に使える防寒対策も知っておきましょう。
ヒートテックや綿のインナー
体幹の冷えが気になるなら、ヒートテックや綿のインナーを活用しましょう。なお、フォーマルな場面で使う場合は、首元や袖からインナーが覗かないよう、デコルテや背中が開いたデザインで、七分丈くらいの長さの物を選んでください。
合わせて長襦袢や着物も保温性に優れたものを選ぶようにするとより暖かく過ごせます。冬用の長襦袢や着物を選ぶ際は、絹や絹木綿などの保温性に優れた素材の物を用意しましょう。
足袋や手袋
着物で冷えを感じる原因のひとつに、袖や足元から冷たい空気が入り込むことがあげられます。長めの足袋や手袋を選ぶのもいい方法です。ひとつのアイテムを使うだけでなく、複数使いこなすことでよりしっかりと防寒できます。
- ・薄手のアームウォーマーと革手袋を合わせる
- ・足袋と専用のインナーソックスやストッキングを重ね履きする
- ・長めの足袋にレギンスやトレンカを合わせる
- ・裏起毛やパイル地の足袋を使う
マフラーやショール
首元が寒い場合は、マフラーやショールを合わせましょう。先ほど取り上げたカイロ入りマフラーはもちろん、普通のデザインの物でも十分温かみを感じられます。ファーなどは華やかに見えるため、年末年始の装いにピッタリです。
コーディネートやTPOに合わせて数種類用意しておくと、より便利です。手持ちの着物や小物を意識して色柄を選びましょう。
まとめ
着物でカイロを使いたい場合は、低温火傷などを避けるためにも貼らないカイロを使いましょう。また、カイロ以外の防寒グッズも併用すれば、より暖かく過ごせます。カイロだけに頼らず、おしゃれも楽しみながら防寒しましょう。
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