着方レッスンコラム季節編
【着物】衣替えのタイミングはいつ?季節に合わせた選び方
2024.06.12
こんにちは!
「着たい人を、着る人に」
まるやま・京彩グループです。
季節の変わり目になると「衣替え」という言葉が思い浮かびますよね。
お洋服の場合、6月に冬服から夏服へ、10月に夏服から冬服にと、昔から言われていました。
着物にも衣替えのタイミングはあるのでしょうか?
そして、衣替えの時期に着る着物は、そのタイミングに合わせないといけないのか考えてしまいますよね。
今回は、着物の衣替えのタイミングはいつなのか、季節に合わせた選び方をご紹介します。
目次
1.着物の衣替えのタイミングはいつ?
着物の衣替えのタイミングは、いつごろなのかをご紹介します。
着物は「冠婚葬祭の時に着る」衣類で、浴衣は「夏の季節に着用する」というイメージの人が多いのではないのかと思います。
ですが、もしも夏の季節に結婚式のお祝い事や弔事がある場合、「夏の季節の着物だから」と言って浴衣を着用してもいいのかと、考えてしまいますよね。
今回は、着物と浴衣の違いや、それぞれの着用場面(シーン)をご紹介します。
①基本的な着物の衣替えのタイミング
学校などの公的な衣替えの時期は、6月と10月に設定されています。
では着物の衣替えのタイミングは、いつくらいでしょうか。
基本的な着物の衣替えのタイミングをご紹介します。
- 10月~5月…袷(あわせ)
- 7月~8月…薄い透ける着物・単衣(ひとえ)
- 6月・9月…単衣(ひとえ)
と言われています。
②着物の衣替えのタイミングは守らないといけない?
一昔前までは、衣替えの時期になると、一斉に「長袖から半袖へ」移行していました。
ですが近年では、夏の季節でも「長袖」を着用している人も多く、中学校や高校などでも「夏でも長袖」が認められていることもあり、以前よりも厳しく言われることはありません。
ですので、上記で紹介した衣替えのタイミングは、目安として知っていればいいと思いますよ。
衣替えの時期が来たら、次の季節に着る着物に風を通して、いつでも着用できるように準備していきましょう。
そして、今まで着ていた着物のお手入れをして、収納していきましょう。
③季節の変わり目の着合わせはどうする?「長襦袢で調整する」
衣替えのタイミングを上記で紹介しましたが、その季節には必ずその着物を着用しないといけない。という訳ではありません。
例えば、5月は「暑かったり寒かったりする時期」です。
寒い場合は、「袷の着物の着用」で問題ありません。
ですが、5月でも「汗ばむくらい暑い日」もあります。
そのような場合は、早めに単衣の着物を着ても大丈夫です。
ただ「袷か単衣か」と、どちらを着用するか迷う場合は、着物の下に着る「長襦袢で調整する」という手段もありますよ。
衣替えというと、上に着る「着物」について考えますが、着物の下に着る長襦袢も下記のように種類があります。
- 袷
- 単衣
- 夏用の薄い着物と合わせる薄い長襦袢
季節の変わり目で、どのような着合わせをすればいいのか迷った時は、下記の着合わせがおすすめです。
- 少し暑い時…着物は袷で、長襦袢を単衣にする
- 肌寒い時…着物は単衣で、長襦袢を袷にする
他にも、肌寒くなるかもしれないと思う場合に備えて「夏用の羽織」を用意しておくという方法もありますよ。
羽織も、夏用の薄い生地やレース地のものもありますので、おしゃれも楽しんでくださいね。
2.着物の衣替え、季節に合わせた選び方
着物の衣替えで、季節に合わせた選び方をご紹介します。
近年では、衣替えのタイミングの時期よりも暑くなる時期が早くなったり、秋の季節も短く急に寒くなったりと、実際の衣替えに迷うことも多いですよね。
上記でご紹介した、衣替えのタイミングでは、暑かったり寒かったりと、なかなか着合わせが大変です。
そこで、季節に合わせた着物の選び方をご紹介します。
①季節に合わせた着物の選び方「10月~5月の季節」
10月から5月は、秋から春にかけての季節になります。
この季節に着る着物は「袷(あわせ)」です。
袷は、裏地の付いている2枚重ねの着物で、1年のほとんどの期間を着る着物になります。
着る期間が長いので、袷の着物を数枚もっている人も多いのではないでしょうか。
ただ「長い期間着用する着物」と言っても、春・秋・冬の3つの季節に着る着物ですから、季節に合わせた色合いの着物を着てみてはいかがでしょうか。
1)暑さの残る秋の季節に着る袷の着物「寒色系」
袷の着物を着用する時期は、10月ごろからですが、10月になっても「暑さ」を感じる時もありますよね。
そんな時は、寒色系の着物で涼しさを感じましょう。
2)秋の季節に着る袷の着物「黄色や赤などの暖色系」
秋は、山も色づき紅葉も綺麗な季節です。
そして、冬に近づきつつある季節ですので、暖色系の袷の着物がおすすめです。
「黄色や茶色」の組み合わせや、「黄色と赤」など、秋を感じる組み合わせの色合いの着物で風情を感じるのもいいですよ。
3)冬の季節に着る袷の着物「暖色系」
冬の季節は、暖色系の色合いの着物がおすすめです。
赤やピンクなど、暖かさを感じる色合いの着物であれば、見ている人たちも暖かさを感じられますよ。
4)春の季節に着る袷の着物「柔らかい色合いのパステルカラー」
春は、春の代表の花である「桜」や、菜の花の「黄色」など、柔らかくて優しい色合いの季節でもあります。
そんな春の季節におすすめの着物の色は「パステルカラー」です。
5)春から夏にかけての季節に着る袷の着物「寒色系や薄い色合い」
春から夏にかけての時期は、一番悩む時期ですよね。
単衣にするには、まだ早い時期ですし「少しずつ暑くなってきたかな?」と感じる季節でもあります。
そんな時期は、「寒色系や薄い色合いの着物」がおすすめですよ。
②季節に合わせた着物の選び方「7月~8月の夏の季節」
7月から8月は、暑さが真っ盛りの夏の季節です。
この季節は「薄い着物か単衣(ひとえ)」の着物で過ごしましょう。
1)夏の季節に着る着物「薄い着物」
夏の暑い季節に着る着物として、「薄い着物」があります。
生地でいうと、絽(ろ)や紗(しゃ)などの、透けて見える布地で作られた着物の事です。
ただし、7月と8月はたった2ヶ月しかないため、薄い着物を用意する人は少ない傾向があります。
夏祭りや花火大会でよく着用されている「浴衣」を着る人が多いです。
浴衣はフォーマル向きではありませんが、浴衣の着付けは着物よりも簡単ですので、浴衣で着物に慣れて、翌年は絽や紗の着物でお出かけと、着物を楽しむプランを立ててみてくださいね。
2)夏の季節に着る着物「ブルー系の単衣(ひとえ)」
暑い季節のお出かけ着として、絽や紗の着物が最適ですが、着る季節が短いため、単衣の着物で過ごす方もおられます。
その場合は、涼しさを感じるために、寒色系(ブルー)の着物がおすすめです。
③季節に合わせた着物の選び方「6月・9月の季節の変わり目」
季節の変わり目である、6月と9月の時期には「単衣(ひとえ)」の着物を着用しましょう。
1)6月に着る着物の色合いは?「寒色系や薄い色合いの単衣の着物」
6月は、梅雨の時期に入り、暑さだけではなくじめじめと湿気も感じる季節です。
じめじめした暑さを感じる日は、寒色系の単衣の着物で、見た目が涼しく感じる着物を選びましょう。
ただし、日によって寒さを感じる雨の日もありますので、着物選びも難しい時期でもありますよね。
その場合は、淡い色合いのパステル系の単衣の着物がおすすめです。
2)9月に着る着物の色合いは?「薄い色合いの単衣の着物」
9月も単衣の着物を着ますが、どのような色合いの着物を選べばいいのか迷いますよね。
この時期におすすめは「薄い色合い」の単衣の着物です。
暑さが残る日は多いので、涼しげに見える寒色系の単衣の着物もいいのですが、薄い色合いの単衣の着物で、これから来る秋の季節を感じることもおすすめです。
まとめ
今回は、着物の衣替えのタイミングはいつなのか、季節に合わせた選び方をご紹介しました。
- 着物にも衣替えのタイミングはある
- 衣替えのタイミングはあるが、状況によって前倒しもあり
- 着物の色合わせで、季節を楽しもう
着物は、重ね着をして帯を締めるという着方をするため、お洋服よりも暑いと感じる人も多いかもしれません。
着物も衣替えのタイミングはありますが、暑さや寒さで身体を壊さないように、早めに衣替えをすることも大切です。
浴衣は、着付けが着物よりも工程が少ないため、着物初心者にはおすすめの着物です。
色によって、見た目の印象も変わりますので、暑い時には涼しげな着物を楽しみ、寒い時には暖かさを感じる着物で過ごしていきましょう。
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